LinuxでOllamaのポート変更・外部アクセス・セキュリティ設定まとめ

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ローカルLLM環境として人気のOllamaは、デフォルトで11434ポートを使用します。しかし、開発や運用の現場ではポートを変更したい場合や、外部ネットワークから安全にアクセスしたい場合も多いです。本記事では、Ollamaのポート変更方法常時設定する手順外部アクセス・ファイアウォール設定、そしてOLLAMA_ORIGINSによるアクセス制御まで、実践的なポイントをまとめて解説します。

OllamaをWSL環境にインストールする方法を知りたい方はこちら

Ollamaのデフォルトポートとアクセス方法

  • Ollamaはインストール直後、127.0.0.1:11434(ローカルホスト・11434番ポート)でAPIサーバーが起動します。
  • 外部ネットワークや他のマシンからアクセスする場合は、リッスンアドレスやポートの変更が必要です。

ポート番号の変更方法

一時的に変更する場合

  • コマンド実行時にOLLAMA_HOST環境変数を指定します。
OLLAMA_HOST=0.0.0.0:11435 ollama serve

これで11435番ポートで全てのインターフェースからアクセス可能になります。

サービスとして常時変更したい場合

  1. systemdサービスの設定ファイルを編集
    • ollama.serviceエディタで開くマス。
    • 以下のように追記します([Service]セクション内)。

ollama.service

Environment="OLLAMA_HOST=0.0.0.0:11435"
  1. 設定を反映・再起動
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl restart ollama

これでOllamaは常に指定したポートで起動します。

外部アクセス・ファイアウォール設定

  1. Ollamaのバインドアドレスを変更
    外部からアクセスさせるには、OLLAMA_HOST=0.0.0.0:11434のように全インターフェースで待ち受けるようにします。
  2. ファイアウォール設定
    サーバーのファイアウォールで、Ollamaが待ち受けるポート(例:11434)を開放してください。
    例(Linux/firewalldの場合):bashsudo firewall-cmd --add-port=11434/tcp --permanent sudo firewall-cmd --reload

OLLAMA_ORIGINSの説明と設定例

OLLAMA_ORIGINSは、Ollamaサーバーへの外部アクセスを制御するための「ホワイトリスト」型環境変数です。これはCORS(クロスオリジンリソースシェアリング)設定の一部で、どのドメインやIPアドレスからのAPIリクエストを許可するかを指定します。デフォルトでは127.0.0.10.0.0.0からのリクエストのみが許可されていますが、必要に応じて追加や変更が可能です。

OLLAMA_ORIGINSの主な用途

  • 外部ネットワークや他マシンからOllama APIへアクセスしたい場合
  • Webアプリや拡張機能など、特定のオリジンからのリクエストのみを許可したい場合
  • セキュリティ対策として、不要な外部アクセスを制限したい場合

設定例

設定内容設定例説明
すべて許可OLLAMA_ORIGINS=”*”すべてのオリジンからのアクセスを許可(セキュリティ上推奨されません)
特定のドメインOLLAMA_ORIGINS=”https://example.com”example.comからのアクセスのみ許可
複数指定OLLAMA_ORIGINS=”https://example.com,http://localhost:3000″複数のオリジンをカンマ区切りで指定
ブラウザ拡張機能OLLAMA_ORIGINS=”chrome-extension://,moz-extension://ChromeやFirefoxの拡張機能からのアクセスを許可

Linuxでsystemdを使う場合の例:

[Service]
Environment="OLLAMA_ORIGINS=https://example.com,http://localhost:3000"

Windowsの場合の例:

  • 環境変数設定画面で「OLLAMA_ORIGINS」に「*」や許可したいドメインをカンマ区切りで入力。

注意点・セキュリティ

  • OLLAMA_ORIGINSに「*」を指定すると、誰でもアクセスできてしまうため、公開環境では必要なオリジンだけを指定するのが安全です。
  • ファイアウォールやネットワークACLと組み合わせて、アクセス元IPも制限しましょう。
  • 設定変更後はOllamaサーバーの再起動が必要です。

Docker環境でのポート変更

DockerでOllamaを動かす場合は、-p ホストポート:コンテナポートオプションで任意のポートにマッピングできます。

docker run -d -p 11435:11434 --name my_ollama ollama/ollama

まとめ

  • OllamaのポートはOLLAMA_HOST環境変数で柔軟に変更可能。
  • サービスとして常時設定するには、systemdの設定ファイル編集&再起動が確実。
  • 外部公開時はファイアウォールやOLLAMA_ORIGINSでアクセス制御し、セキュリティを確保しましょう。
  • 設定変更後はサーバーの再起動を忘れずに。

Ollamaのポート設定とアクセス制御を適切に行うことで、より安全かつ利便性の高いローカルLLM環境を構築できます。

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