Pythonでホットキーを取得する方法 – pywin32とwindowprocを使った画面外ショートカットキー

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この記事では、PythonでWindowsのショートカットキーを、実行画面以外から取得する方法を紹介します。pywin32とwindowprocを使った方法で、他のアプリにフォーカスが当たっていても、Pythonアプリでキー入力を取得できます。

ホットキーとは

ホットキーとは、特定のキーとウィンドウ(アプリ)でWindowsに対して登録しておくと、どのような画面にいてもそのアプリでのキー入力をキャンセルし、登録したウィンドウのWM_HOTKEYとして通知されるものです。

ショートカットキーとの違い

ホットキーは、フォーカスが当たっているアプリ内でのみ動作するキー入力イベントであるショートカットキーとは異なります。

ライブラリのインストール

今回のプログラムでは、Windowsから通知を受け取るためにpywin32ライブラリをインストールする必要があります。

pip install pywin32

プログラム全体

import threading 
from ctypes import *          # windll 使用のため
from ctypes.wintypes import * # handle取得のため
import win32api,win32gui,win32con # win32のAPI使用のため

#ホットキーIDは このプログラムで使用するための物なので適当な値を設定する
#0x0000-0xBFFFの間で設定
HOTKEY_ID_1 = 0x0001
exit_flg = False

def Regist_selfhotkey():
    global exit_flg
    try:
        hInstance  = win32api.GetModuleHandle(None)
        CLASS_NAME   = "myAppl"
        lpWindowName = CLASS_NAME
        
        wc = win32gui.WNDCLASS()
        wc.lpfnWndProc = WindowProc
        wc.hInstance = hInstance
        wc.lpszClassName = CLASS_NAME
        win32gui.RegisterClass(wc)
        
        hwnd = win32gui.CreateWindowEx(0,CLASS_NAME,lpWindowName,win32con.WS_OVERLAPPEDWINDOW,
                                       win32con.CW_USEDEFAULT,win32con.CW_USEDEFAULT,win32con.CW_USEDEFAULT,
                                       win32con.CW_USEDEFAULT,None,None,hInstance,None)
        
        if hwnd != None:
            windll.user32.RegisterHotKey(hwnd,HOTKEY_ID_1,win32con.MOD_CONTROL | win32con.MOD_SHIFT,0x41)

        msg = MSG()
        while (windll.user32.GetMessageW(pointer(msg),0,0,0)):
            windll.user32.TranslateMessage(pointer(msg))
            windll.user32.DispatchMessageW(pointer(msg))
            if exit_flg == True:
                break
    finally:
        windll.user32.UnregisterHotKey(None,HOTKEY_ID_1)    
    

def WindowProc(hwnd,uMsg,wParam,lPram):
    global exit_flg
    if uMsg == win32con.WM_HOTKEY:
        if wParam == HOTKEY_ID_1:
            print("receive Ctrl Shift A")
            exit_flg = True
    return windll.user32.DefWindowProcW(hwnd,uMsg,wParam,lPram)

def main():
    Regist_selfhotkey()
    

if __name__ == '__main__':
    main()

プログラム解説

ライブラリのインポート

今回のプログラムに必要なライブラリは以下の3つです。

  • ctypes: windll 使用のため
  • ctypes.wintypes: handle取得のため
  • win32api, win32gui, win32con: win32のAPI使用のため

ホットキーの登録

ホットキーIDの設定

# ホットキーIDは このプログラムで使用するための物なので適当な値を設定する
# 0x0000-0xBFFFの間で設定
HOTKEY_ID_1 = 0x0001

アプリの名前登録

CLASS_NAME   = "myAppl"
lpWindowName = CLASS_NAME

ホットキー登録処理

hInstance  = win32api.GetModuleHandle(None)
wc = win32gui.WNDCLASS()
wc.lpfnWndProc = WindowProc
wc.hInstance = hInstance
wc.lpszClassName = CLASS_NAME
win32gui.RegisterClass(wc)

hwnd = win32gui.CreateWindowEx(0, CLASS_NAME, lpWindowName, win32con.WS_OVERLAPPEDWINDOW,
                                win32con.CW_USEDEFAULT, win32con.CW_USEDEFAULT, win32con.CW_USEDEFAULT,
                                win32con.CW_USEDEFAULT, None, None, hInstance, None)

if hwnd != None:
    windll.user32.RegisterHotKey(hwnd, HOTKEY_ID_1,
                                win32con.MOD_CONTROL | win32con.MOD_SHIFT, 0x41)

メッセージの取得処理

msg = MSG()
while (windll.user32.GetMessageW(pointer(msg), 0, 0, 0)):
    windll.user32.TranslateMessage(pointer(msg))
    windll.user32.DispatchMessageW(pointer(msg))
    if exit_flg == True:
        break

コールバック処理

def WindowProc(hwnd, uMsg, wParam, lPram):
    global exit_flg
    if uMsg == win32con.WM_HOTKEY:
        if wParam == HOTKEY_ID_1:
            print("receive Ctrl Shift A")
            exit_flg = True
    return windll.user32.DefWindowProcW(hwnd, uMsg, wParam, lPram)

まとめ

この記事では、PythonでWindowsのショートカットキーを、実行画面以外から取得する方法を紹介しました。pywin32とwindowprocを使った方法で、他のアプリにフォーカスが当たっていても、Pythonアプリでキー入力を取得できます。


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参考資料

注意

ホットキーの登録は、プログラムが終了するまで有効です。

このプログラムはWindowsのみで動作します。

プログラムを実行する前に、pywin32ライブラリをインストールしてください。

この記事がお役に立てれば幸いです!!

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