Wiresharkは通常GUIで使用されますが、コマンドラインで操作することで自動化や効率的な解析が可能になります。本記事では、WindowsでWiresharkをコマンドラインから操作する方法を詳しく解説します。
環境設定
パスの設定
Wiresharkのコマンドを実行するには、環境変数の設定が必要です。
- コントロールパネルから[システムとセキュリティ] > [システム] > [システムの詳細設定] > [環境変数]を開く
- Path変数を選択して編集
- Wiresharkのインストールディレクトリ(通常は
C:\Program Files\Wireshark
)を追加
基本的なコマンド操作
インターフェースの確認
tshark -D
利用可能なネットワークインターフェースの一覧が表示されます。
キャプチャの開始
tshark -i <インターフェース番号> -k
指定したインターフェースでキャプチャを即座に開始します。
高度な使用方法
フィルタリング
tshark -i <インターフェース番号> -Y <フィルタ条件>
特定のプロトコルやポートでフィルタリングが可能です。
ファイル出力
tshark -i <インターフェース番号> -w <出力ファイル名>
キャプチャ結果をファイルに保存します。
自動停止オプション
tshark -i <インターフェース番号> -a duration:<秒数>
指定した時間でキャプチャを自動的に停止します。
便利な使用例
ファイル分割とローテーション
tshark -i <インターフェース番号> -b filesize:10 -b files:3 -w output.pcap
10MBごとにファイルを分割し、3ファイルでローテーションします。
プロトコル指定キャプチャ
tshark -i <インターフェース番号> -f "port 80"
特定のポートのトラフィックのみをキャプチャします。
まとめ
Windowsでのコマンドライン操作により、GUIを使用せずにパケットキャプチャの自動化や長時間の監視が可能になります。環境変数の設定を適切に行い、目的に応じたオプションを組み合わせることで、効率的なネットワーク分析が実現できます。
コメント