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Linux pingコマンド完全まとめガイド

Linuxのpingコマンドは、ネットワーク障害の切り分けやサーバの死活監視の必須ツールです。本記事では、豊富なオプション解説を中心に、初心者から中~上級者まで役立つ実践情報をまとめました。

pingコマンドとは

pingコマンドはネットワーク上の宛先ホストと通信可能かどうか、ICMP Echo Request(送信確認)を送り応答有無や速度を計測するコマンドです。主な利用用途は「疎通確認」や「ネットワークトラブルの切り分け」です。Linux・Windowsだけでなく、多くのOSで利用できます。

例えば

ping google.com

と打つと、Googleのサーバーに ping を送信し、RTT(応答速度)のほか、パケットロス率や統計値が返ってきます。

基本書式・構文

ping [オプション] [宛先IPアドレス or ホスト名]

コマンドを実行し、応答が得られるまで ICMP パケットを送信し続けます。停止するには Ctrl + C を押します。

実行結果の見方

  • bytes: 送受信したパケットのサイズ
  • icmp_seq=番号:送信回数
  • ttl=値:パケットの生存期間(Hop数ごとに減る)
  • time=値 ms:往復(ラウンドトリップ)時間
  • 統計情報(パケット送信・受信数、パケットロス率、最小/平均/最大応答時間など)も表示

pingコマンドの主なオプション一覧(Linux)

オプション概要使用例
-c 数送信回数を指定ping -c 4 example.com
-i 秒数送信間隔(秒)指定ping -i 2 example.com
-w 秒数Ping全体のタイムアウト秒ping -w 10 example.com
-s サイズパケットデータのサイズ指定ping -s 128 example.com
-4IPv4のみ使用ping -4 example.com
-6IPv6のみ使用ping -6 example.com
-q統計のみ表示(途中経過非表示)ping -q -c 10 example.com
-l 数応答を待たずに指定個パケットを送信ping -l 3 example.com
-p パターンデータ部のパターン指定ping -p ff example.com
-t TTLTTL (生存期間)の指定ping -t 120 example.com
-f応答待たず高速連続送信(注意!)ping -f example.com
-bブロードキャストアドレスに送信ping -b 192.168.0.255
-Dタイムスタンプ表示ping -D example.com
-n数値アドレスのみ表示ping -n example.com
-r直接相手にルーティングping -r example.com
-v詳細デバッグ情報表示ping -v example.com

実用例

基本疎通確認

Google Public DNS へ通信できるか確認

ping 8.8.8.8

回数指定

5回だけPingを送信し、自動で停止

ping -c 5 example.com 

間隔指定

2秒ごとにPing送信

ping -c 5 example.com 

統計データのみ表示

10回送信後に統計のみ表示

ping -c 10 -q www.example.com

IPv6通信

IPv6に限定して送信

ping -6 ipv6.google.com 

注意点・補足

  • ICMPプロトコル主体であるため、ファイアウォールやセキュリティ設定次第で正常でも応答がない場合がある。
  • Pingフラッド(-f)は大量パケット送信となるため運用現場では絶対禁物。
  • Windowsコマンドとの違いは、Linuxではデフォルト送信回数が無制限(Ctrl+Cで停止)、Windowsは標準で4回送信。

まとめ

pingコマンドはネットワーク管理の必須ユーティリティであり、障害切り分けや疎通確認の第一歩です。
多彩なオプションを正しく使って、ネットワーク診断や障害対応の効率を高めましょう。

にいやん

出身 : 関西 居住区 : 関西 職業 : 組み込み機器エンジニア (エンジニア歴13年) 年齢 : 38歳(2022年11月現在) 最近 業務の効率化で噂もありPython言語に興味を持ち勉強しています。 そこで学んだことを記事にして皆さんとシェアさせていただければと思いブログをはじめました!! 興味ある記事があれば皆さん見ていってください!! にほんブログ村